世界各地に見る
パーマカルチャー事情

(一部翻訳)
Global common sense
New Internationalist No.402
July 2007 p18-19

パーマカルチャーの3つの倫理観が息づく世界各地の実践について、その一部を紹介する。

<キューバ>

少し変わった例は、農業の後退を強いられたキューバである。1989年に旧ソ連が崩壊し、そして米国の禁輸措置も続いていたため、キューバはほとんど一夜にして化石燃料の輸入を絶たれた。これに続く「特別な時代」の間ハバナ(キューバの首都)は、50キロメートル圏内の地域でこの都市が必要とする食料の80%をまかなうすべを学んだ。あらゆる種類の菜園が、屋根、駐車場、未使用の空間などに広がっていった。化石燃料を原料とする農薬や化学肥料に頼る方法は、有機栽培に取って代わられた。その過程では、家畜の利用が再び推進され、創意工夫に高い価値が置かれ、パーマカルチャーデザイナーの技術が高く評価されるようになった。キューバはこうしてより柔軟性のある社会に変わっていった。

突然の予期せぬ変革を強いられたその苦労は、誠につらいものであった。現在は、医師と教師を派遣する代わりにベネズエラから石油を輸入しており、多少は選択肢が広がっている。しかしその変革は、より好ましい変化であることが証明され、そのほとんどが今でも根付いている。このキューバの経験を描いた短編映画『The Power of Community』が世界中で上映されている。

the Power of Community: How Cuba Survived Peak Oil
コミュニティの力で石油危機を克服


<ネパール>

英国のパーマカルチャーネットワークを通じて、もう長いことネパールで活動しているクリス・エバンスと彼のネパールでの活動について知り、彼から連絡をもらった。

「ここでは、労働人口の90%以上が、農業に依存した生活を送っています」と彼のEmailには書かれていた。「ここでの農業手法は、地域の気候と地形と人々のニーズに非常にうまく適合しながら発展してきました。それは、森やその他の資源と密接に関係し合い、食べ物、燃料、飼料、木材、薬など基本的なものを入手するために使われてきました。しかし、農業用地確保のために森林伐採が行われ、それが原因で土壌流出が起こりました」

「ヒマラヤン・パーマカルチャー・グループ(HPG)」は、ネパールの中西部にある地元の小さな組織で、モデル農場を運営しています。そこでは、新たに農地を開墾せずに収穫量を増やす方法として、持続可能な農業の手法を実験・検討しています」

「これまでHPGがもたらした結果は非常に有望なものです。その方法の一部は、持続可能な農業とパーマカルチャーを含む持続可能な開発のモデルとして広めて、国内だけでなく国際的なレベルでも応用が可能なものです」

「新しいネパールの暫定政府は、50年におよぶ圧政と腐敗と混乱から人々を解放し、新しい開かれたスタイルの開発へと進む一翼を担っています。政治、財政、天然資源を生産的で前向きな目的のために活用することは、国家にとって非常に重要な課題です」

クリス・エバンス(Appropriate Technology Asia


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