中国を動かしているのは誰?
(一部要約)
Hu's who - Just who is running the show in China
New Internationalist No.423
June 2009 p14-15

胡錦涛国家主席が権力の頂点に立つ中国は、公務員、軍人、企業家、民衆という歯車によって動いている。

…NI日本版からの続き…

著しく不足している存在
裁判官

この国には、「三権分立」や「法治(法の支配)」という考え方は見られない。すべての裁判所所長と副所長は共産党が指名する。裁判所の予算は地方政府が握っており、判決に関しては地方政府からしばしば指示が出される。2003年、794人の裁判官が汚職の容疑で裁判にかけられた。(4)

公務員 ─ 遍在

概要:中央政府のほかに、行政区分に従って省級、地級、県級、郷級の4つのレベルの行政府がある。1979年、公務員の数は230万人だったが、1997年には800万人となった。(5) 2005年、共産党員に占める公務員の割合は8%(1)に過ぎなかったが、その地位は権力と役得に結びついている。
主要目的:公的サービスの提供という本来の目的が個人的利益の追求にすり替わっており、特に下級公務員の間ではそれが顕著である。(5)
戦略:政策によって、共産党の望む結果が得られるように努力すること。自分が得するように仕事上の役割や地位を利用するが、それは本来公務員がサービスを提供するはずの民衆の利益を犠牲にして行われる。(5)
ネットワーク:共産党は、支配層のエリートたちの忠誠心を維持するため、彼らの家族や友人がこの国の経済成長による恩恵を受けられるよう便宜を図る。(5) 労働者の活動家らによれば、公務員の子どもたちがIT業界で起業して大もうけしている。また、個人企業の経営者には、定年退職した公務員が異様なほど多い(企業家の項を参照)。(6)
権力度:★★

中国の民衆 ─ 安定への脅威

概要:都市部の中流階級が増加しているとはいえ、人口13億人のうち9億人が農村部に住み、労働年齢にあたる人々が5億人もいるため、彼らは200人あたり100しかない職を手に入れようと必死である。(5) この結果、1億4,000万人が仕事を求めて村から都市部へとやって来る。しかしそこで彼らが直面するのは、目を覆うようなひどい労働環境と生活環境である。
主要目的:まともな暮らしをする。
障害:政府の怠慢。共産党は、農村部の労働者への支援を力説しているが、実際の効果はほんのわずかである。不干渉主義が汚職の多発を許し、それが都市部と農村部の格差拡大の一因となっている。今やその格差はあまりにも大きく、中国人の過半数が住む農村に特有なものとなっている。(5)
戦略:なし。しかし、土地の収奪、税金、汚職、環境汚染に対して高まる不満が激しいデモを増加させている。2007年の8月だけで7,719件のデモが行われ、1,207人の死傷者が出た。(5)
ネットワーク:非政府組織(NGO)が25万以上あるが、政府または共産党の担当部局の指導に従わなければならない。(2) 増加する中流階級の人々は、出稼ぎ労働者に対するより公正な待遇を求めている。(2)
権力度:

主な出典と参考文献: (4) Chen Guidi & Wu Chuntao, Will the boat sink the water? HarperCollins, New York, 2006. (5) Will Hutton The writing on the wall - China and the West in the 21st Century Abacus, London, 2007.

中国共産党、企業家、軍人については、NI日本版誌上でご覧ください。



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