保健医療、健康、不平等:その事実
(グラフ部分以外の翻訳)

Healthcare, Health and Inequality: The Facts

New Internationalist No.457
November 2012 p18-19
●お金の問題
・国民1人あたりの年間医療支出は、エリトリアの16ドルから米国の8,362ドルと実に幅がある。(1)
・低所得国での医療費は、1人あたり平均で年間25ドルだが、高所得国では4,692ドルである。(2)
・医療にお金がかかるため、世界では1億5,000万人が経済的に非常に厳しい状況で苦しんでおり、1億人が貧困ラインに満たない生活に追い込まれている。(3)
・政府支出に占める保健医療費の割合が最も低い国々(2009年)(2)
 -ビルマ=1%
 -アフガニスタン=1.6%
 -チャド=3.3%
 -パキスタン=3.3%
 -赤道ギニア=3.6%
 -インド=3.7%

●生と死(2)
・国の収入で比べてみると、富と生存の間にははっきりとした相関関係が見られる。
・生活習慣病(がんや心臓病など)による死者の80%は、低所得国と中所得国の人々である。これらの国々
の人は、高所得国の人よりも若くしてこれらの病気で死亡する。

●子どもの死亡(4)
・2011年には690万人の5歳未満児が死亡した。子どもの死亡率は近年着実に減少している。
・5歳未満児死亡数の82%は、サハラ以南のアフリカ諸国(49%)と南アジア(33%)が占めている。
・次の5カ国だけで2011年の5歳未満児死亡数合計の半分を占めている。
 -インド
 -ナイジェリア
 -コンゴ民主共和国
 -パキスタン
 -中国
・ユニセフは、39カ国のデータを基に次のような結論を出した: 同じ国の最貧困層世帯と最富裕層世帯の子
どもの死亡率を比べると、最貧困層世帯の子どもの死亡率は最富裕層世帯の2倍に上ると言えるだろう。

●医師と看護師
・精神科医の人数は、低所得国では人口200万人あたり1人だが、富裕国では200万人あたり17人になる。(5)
・同じ国の中で比べると、医療従事者の人数は地域によってさまざまだが、都市部ではそれ以外の地域よりも人数が非常に多い。

●社会の不平等が健康に及ぼす影響(6)
・世界人口の5%にも満たない米国だが、その保健医療費支出は世界の保健医療費合計額の40〜50%を占める。だが、米国は不平等な社会ゆえに他の富裕国に比べると人々の健康度を示す指標は低い。
・不平等社会の最大の犠牲者は最貧層である。格差が大きい社会ほど肥満のレベルが高い。
・ジェンダーの不平等もまた肥満と関係がある。カタールとサウジアラビアの女性たちの肥満率はそれぞれ45.3%と44%である。(7)

(1) WHO, Global Health Observatory Data Repository, 2010 figures. (2) World Health Organization, World Health Statistics 2012, Geneva, 2012. (3) WHO, The World Health Report - Health systems financing: the path to universal coverage, Geneva, 2010. (4) UNICEF, Committing to Child Survival: A Promise Renewed, September 2012, apromiserenewed.org (5) World Health Organization mental health fact file: http://www.who.int/features/factfiles/mental_health/en/ (6) Richard Wilkinson and Kate Pickett, The Spirit Level: Why Equality is Better for Everyone, Penguin Books, London, 2010. (7) International Association for the Study of Obesity: http://nin.tl/SxTJnG



 No.457 Healthcare for all?


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