2008年4月号

NI No.410 & NIジャパン No.98

先住民族
〜 変わりゆく政治と暮らし
New dawn for indigenous peoples?

  現在世界各地で異変が起きている。これまで疎外され虐げられてきた先住民族が団結し、公正な扱いを求め、反撃に転じているのだ。

先住民族出身のエボ・モラレスがボリビアの大統領に当選した影響は、さざ波のようにラテンアメリカ諸国に広がり、現在もその余波が続く。アフリカでは、コンゴ盆地に住む「ピグミー」と呼ばれる先住民族が世界銀行に闘いを挑んでいる。インドでは、アディバシと呼ばれるさまざまな先住民族が大企業に立ち向かっている。オーストラリアの先住民族であるアボリジニの活動家たちは、ハワード政権時代に作られた悪影響を及ぼしている人種差別的な政策を見直すよう新政権に対して強く求めている。

国際的な動きでは、「先住民族の権利に関する国連宣言」が採択されたことが最も重要である。もしもこの宣言の内容が現実のものとなれば、先住民族に対する待遇、自然資源採掘の方法、人類が地球を救えるかどうかについて、今後重大な違いを生み出す可能性があるのだ。

すでに新たな試みが行われているボリビアの状況を中心に、先住民族の現状を探る。

 

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● NI No.410 目次 ●


(本文は英語です)


*<NIJ>の表示がある記事は、NIジャパンに翻訳が掲載されています。


2 読者の声

4 ボリビアで幕を開けた先住民族の時代<NIJ>
現在世界の情勢は、先住民族にとって良い方向に向かいつつあるのだろうか? さまざまな試みが行われ変化がすでに表面化しているボリビアを例に、先住民族が歩んできた道をバネッサ・ベアードが振り返り、将来を探る。

8 カラー・オブ・ドリームス
アボリジニのアーティスト、Christine ChristophersonとBronwyn Bancroftの作品。

9 先住民族の社会制度から学ぶ<NIJ>
バネッサの2つ目の報告は、ラパスから移動してかつては鉱山として栄えた地域からのものだ。そこには、500年以上前から続くコミュニティーのシステムがいまだに残って機能していた。

12 先住民族が置かれている状況 ─ その事実<NIJ>
先住民族の土地問題、公害と汚染、致命的な外部との接触、強制退去と再定住、貧困、犯罪とテロについて、データからその現実を浮き彫りにする。

14 国づくりと摩擦

3つ目は、先住民族出身のエボ・モラレス大統領への抵抗が最も激しく、さまざまな思惑と権益が渦巻く町、サンタクルズからの報告。そこには、暴力と憎しみに満ちた人々の対立や問題がある。しかし、いくらかの希望も感じられるようだ。

18 立ち上がれ!<NIJ>

メキシコ、コンゴ民主共和国、米国、インド、ブラジルから、問題解決に取り組む先住民族の姿を紹介する。

20 行動するための参考情報
「先住民族の権利に関する国連宣言」と、かつてアボリジニの子どもたちを強制的に親元から引き離す政策をとっていたオーストラリアのケビン・ラッド首相の謝罪に関するコラム、そして活動団体情報の紹介。


【Special Feature】

21 スターバックスvs民衆
グローバル化の象徴であると同時に、人々の抗議活動のターゲットともなっている多国籍企業、スターバックス。この企業は、「収益性」と「慈善」のバランスを取っていると主張している。しかしそれは本当なのだろうか? コーヒー農民、消費者、従業員に真相を尋ねてみよう。



25 世界のニュース
精油所建設とボリビアの影響(ドミニカ)/EUのアフリカいじめ(自由貿易)/国連コソボ暫定統治機構兵士と独立派市民との衝突(コソボ)/通貨の衰退とグローバルパワーシフト(世界経済)/国境を越える廃棄物(ナイジェリア)/ほか

28 ビッグバッドワールド(風刺漫画)
富と貧困はいかにして生まれるのか。

29 社会を揺さぶる人々
インドの並はずれた環境活動家、バンダナ・シバ。スーパーマーケットに狙いを定めた彼女の新しい運動について。

30 ミクスト・メディア
本・映画・音楽の紹介

32 南の国からの一コマ
2007年の国連国際障害者デーに開催されたアジア太平洋写真コンテストから3枚の写真を紹介する。

34 エッセー:つまらないものの勝利
意味のない、本質からはずれたような物事がもてはやされる傾向がますます強まっている。

36 世界の国のプロフィール:レバノン<NIJ>

● NIジャパン No.98 目次 ●

(本文は日本語です)

 


A5判・モノクロ・48ページ
定価(本体600円+税)
ISBN978-4-8113-0236-2


2 イントロダクション ─ 表面的なブーム

3 考えるためのネタ帳
「先住民族」とは何か、そして日本の先住民族について、恵泉女学園大学の上村英明氏に聞いた。

6 ボリビアで幕を開けた先住民族の時代(NI p4-7の翻訳)


  何かが動き始めている。20年に及ぶ論争を経て、特別ないくつかの例外を除き、世界の国々は「先住民族の権利に関する国連宣言」に署名した。これは、先住民族が自らの土地、尊厳、自治を回復するために耐えてきた数百年に及ぶ苦闘を終える助けとなるものだ。何世代にもわたってアボリジニ[訳注:オーストラリアの先住民族]の子どもたちを親から引き離してきたオーストラリアでは[訳注1]、首相がようやく「申し訳ない」という言葉を口にした。先日就任したケビン・ラッド首相が、引き離しが間違いだったことを公式に認めたのである。ワシントンでは、世界銀行が非常に苦しい立場に立たされている。コンゴ民主共和国のピグミー民族は、世界銀行が自らの規則を守らずに、世界で2 番目に大きな森林の破壊に加担していたという証拠を突きつけたのである。ボリビアでは、エボ・モラレス大統領が3 期目に入り、過激な変革プログラムを実施している。そのプログラムには、その土地古来の考え方に加えて社会主義の要素も含まれている。

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

18 先住民族が置かれている状況 ─ その事実(NI p12-13の翻訳)

立ち上がり、抵抗を試みているのには理由がある。
先住民族がどんな状況に置かれ、何を訴えたいと思っているのか、その現状を考えてみよう。


世界には、現在少なくとも3億5,000万人の先住民が暮らしていると考えられている。少なくとも5,000の民族が存在し、70カ国で暮らしている。植民地化が先住民族の生活に劇的な変化をもたらした。オーストラリアの先住民族の人口は、1930年代までには90%減少した。アメリカ大陸では、ヨーロッパ諸国の侵略により先住民の90%が消滅した。ブラジルの先住民は、ポルトガル人がやって来た当時はおよそ500万人いたと推測されているが、今では35万人である。(1)(2)

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

24 先住民族の社会制度から学ぶ(NI p9-11の翻訳)

33 立ち上がれ!(NI p18-19の翻訳)
さまざまな取り組みで困難に立ち向かう世界の先住民族

サパティスタの影響

メキシコの先住民族運動の活動家のアイデアには思わず感心させられる。この写真のような「400プエブロス」運動の女性たちを誰も無視することできないだろう。2006年5月、この女性たちは、政府と争っていた土地問題に世間の目を向けさせようと、当時のビンセント・フォックス大統領のマスクをかぶりメキシコ中部を裸で歩いたのである。メキシコの先住民族は、1994年にメキシコ南部のチアパス州で劇的な蜂起を行った「サパティスタ民族解放軍(Zapatistas)」からこれまでずっと刺激を受けてきた。その蜂起から14年たった現在、サパティスタが描いていたような革命は達成されていないのかもしれないが、チアパス州にある「解放区」は、先住民族の権利と参加型民主主義やより平等な保健医療と教育システムを求める人々を今なお引きつけている。

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

41 もっと知るためのネタ帳
今月のトピックをもっと深く知りたい、何か行動したいという人のための日本の情報源。

42 世界の国のプロフィール:レバノン(NI p36の翻訳)


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