2011年7/8月合併号

NI No.444 & NIジャパン No.132

変わりゆく男らしさと男たちの問題
The changing face of masculinity - How women stand to gain

ジェンダーといえば、それは女性に関する問題だと考えられてきたが、それも変わりつつある。現在、変化する社会状況と男女関係の現実を見つめながら、伝統的な「男らしさ」を見直して、それを実践する男性が徐々に増えている。彼らは、暴力、育児、親としての存在、男女関係、セクシュアリティ(性的指向)などについて自ら考え、議論にも積極的に関与し、これまでの「男らしさ」というステレオタイプに疑問を投げかけている。またその議論と実践の多くは、フェミニストの視点を持って行われている。今月のNIでは、ジェンダーの平等に男性が関与する重要性について探り、世界の事例と考え方を紹介する。

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● NI No.444 目次 ●


(本文は英語です)


*<>の表示がある記事は、日本版に翻訳(全訳)もしくは要約記事を掲載しています。

4 読者の声

6 今月のニュースのタネ
・カナダ軍のアフガン撤退(7月1日〜31日)
延期とその背景。
・南スーダン独立(7月9日)
アフリカに誕生した最も若い国のゆくえ。
・パレスチナの自由を求めるシングルがリリース(7月3日)<翻訳>
ヒットチャートに送り込んでイスラエルによる占領を終結させる強いメッセージに。
・チュニジア制憲議会選挙(7月24日予定が延期)
チュニジアに自由が根を張るにはまだ時間が必要である。
・世界母乳育児週間(8月1日〜7日)<翻訳>
「水を加えないで!」母乳だけの育児を説明して回るビルマのボランティア。
・1961年 ベルリンの壁建設(8月13日)<翻訳>
ベルリンの壁は崩壊したが、世界にはいまだに恥辱の壁がそびえ立っている場所がある。
・30年前のこの月に、NIは何を伝えたか……


◆特集:ジェンダーの平等に向かう男性

12 揺さぶられる男たち<翻訳>
「男たちの終わり」や「男性性の再構築」が話題となる昨今、変わりつつある社会の中で、男性が伝統的な男らしさの呪縛から解放されて変わるためのプロジェクトが世界各地で行われている。しかし一方で、女性や社会だけでなく、男性にとってもリスク要因となる伝統的な男らしさにいまだにとらわれている人々も多い。今後男たちはどうすべきなのか?

16 両方の手を差し伸べる<翻訳>
暴力の悪循環を断ち切り、身近にいる女性たちを支えたいと願う若い男性たち。彼らを見守りながら支えるブラジルのNPO、インスティトゥート・プロムンドのジェンダー活動家、ゲーリー・バーカーへのインタビュー。

18 家父長制という名の牢獄<翻訳>
南アフリカのソンケ・ジェンダー・ジャスティス・ネットワークのンブイセロ・ボタが、彼自身が考える本当の男性のあり方を述べ、男性が変わらなければならない理由を語る。

20 男の子の育て方…<翻訳>
あなたの子育ては大丈夫ですか?。

21 若者に見る男らしさの変化<要約>
米国と英国の若者たちは、もう恐れることなく愛情を表現できる。マーク・マコーマックとエリック・アンダーソンの報告。


23 バイオ燃料という新しいカネのなる木
植物から作ったバイオ燃料は、植物がもともと大気中に存在する二酸化炭素を取り込むため、燃やしてもカーボン・ニュートラルで二酸化炭素を増加させるものではないと言われてきた。しかし最近の研究では、裁培のために投入される化学物質やエネルギーのほか、森林伐採と土壌内に固定されていた炭素の放出も考慮すると、その二酸化炭素削減効果は考えられるほどではなく、化石燃料に比べても良くはないと言われている。さらには、食料高騰の原因や栽培地域の環境と住民の暮らしへの悪影響も現実のものとなっている。バイオ燃料をめぐる現在の動きと今後のゆくえについて探る。

28 バイオ燃料の現在・過去・未来<オンラインリポートに掲載>
まきから藻類まで、人類が利用してきたバイオ燃料を見てみよう。
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30 世界の国のプロフィール:ブルキナファソ

32 医学研究の進歩のために動物実験は必要なのか?
医学研究に使われる動物の苦しみは疑いようもないが、その有用性のレベルについてはしばしば議論の的となる。動物実験は有益な科学実験で、医学の進歩をもたらすという考え方がある一方で、人間は他の方法でも同様の進歩を歩むことができるはずだという考え方もあり、意見が鋭く対立している。実験の賛否をめぐり、今回も2人の論客が火花を散らす。

35 パズルページ
クロスワード、数独、ワードサーチ。

36 風刺漫画コーナー
ビッグ・バッド・ワールド、オンリー・プラネットに加え、政治マンガ家とコミック・ジャーナリストの国際ネットワークCartoon Movementからの作品を掲載。

37 カイロからの手紙
メディアや噂に影響される人々の感情に引きずられ、エジプトは手探りで未来へ歩む。

38 インタビュー:アダム・ビーチ
カナダの先住民族出身の俳優アダム・ビーチは、北米先住民の歴史を彼ら自身の視点で語った『わが魂を聖地に埋めよ―アメリカ・インディアン闘争史』(邦訳は草思社)をもとにしたTVドラマBury My Heart at Wounded Kneeなどに出演した。今回のインタビューでは、ギャングから俳優への自らの生い立ち、カナダの先住民と非先住民のより深い相互理解の必要性、今秋日本でも公開予定のカウボーイ&エイリアンというSF映画を演じる上で気づいたことなどを語っている。

NI日本版 No.132 目次

(本文は日本語です)

 

1 揺さぶられる男たち(NI p12-15の翻訳)
世界の男たちの間にふつふつとわき起こる変化。男女どちらもが待ちわびる期待を、ニッキ・ファン・デル・ガーグが探る。

 この10年で男性はどのくらい変わっただろうか? 女性に尋ねても、彼女たちの多くはあまり変わっていないと答えるだろう。しかし何かが進行しているのは明らかだ。米国とカナダでは、「男たちの終わり」にまつわるパニックが起こっている。米国の総合月刊誌『アトランティック・マンスリー』に掲載されたある記事によれば、「現在、今までに例のない役割の逆転が進行中」(1)で、男というものが役に立たなくなってきているという。米国の週刊誌『ニューズウィーク』は、「男性性(男らしさ)の再構築」という特集記事を掲載し、女性が世界を支配している(少なくとも米国は女性に支配されている)という主張を分析している。(2) カナダの『グローブ・アンド・メール』紙は、男子生徒が学校で落第する理由についての特集記事を連載した。(3)
 いつものことだが、現実はニュースの見出しの言葉よりももう少し複雑である。世界を見渡してみても、これまでの伝統的な男性性が揺るがされたという証拠はほとんど見当たらないようだ。男性は、大半の政府で依然として権力を握り、収入のほとんどを稼ぐ。あるいは女性に暴力をふるったり強かんしたりするが、そんな行為がとがめを受けないこともしばしばである。国によっては、女性団体による長年の苦闘が実って政策や実践において変化が起こり、女性の日常が向上している国もある。しかしその変化が現れたのは、家庭や議会ではなく、主に職場や学校においてである。また、多くの国で何かが男子の教育を揺さぶっているのは確かだが、それでもこれらの変化は男性の敗北を意味するものではない。

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

6 両方の手を差し伸べる(NI p16-17の翻訳)

暴力の悪循環を断ち切り、身近にいる女性たちを支えたいと願う若い男性たち。彼らを見守りながら支えるジェンダー活動家、ゲーリー・バーカーへのインタビュー。

 米国ゲーリー・バーカーは、若い世代、特に社会に対する不満を抱える若い男性と共に、ジェンダーの平等と暴力の予防を進めるという画期的な活動の先駆者である。1997年に彼が共同で設立したブラジルのインスティトゥート・プロムンドは、ワークショップ、ソーシャルメディア[訳注:個人が一般社会の多数の人々に情報発信でき、ユーザー同士の結びつきを強め広げられるネット上の仕組み]、音楽、ビデオ、その他ツールを通して、若い人々の行動に大きな変化をもたらした。プロムンドのアイデアは、今では世界中で活用されている。ニッキ・ファン・デル・ガーグによるインタビュー。

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください


8 家父長制という名の牢獄(NI p18-19の翻訳))

南アフリカ共和国のソンケ・ジェンダー・ジャスティス・ネットワークのンブイセロ・ボタが、彼自身が考える本当の男性のあり方を述べ、男性が変わらなければならない理由を語る。

 私たちが男なのは、生理学的に決まっているからなのか? または、子どもを生ませることが可能だからなのか? あるいは、関係を持った女性の数で決まるのか? もしくは、自分がHIVに感染しているか分からない場合でも、避妊具の使用を拒むということが男なのか?
 私たちのほとんどは、家父長制という牢獄から抜け出せずにいる。家父長制は、家庭、教会、学校、職場、テレビを通じて現実のものとなり、私たちにこう訴えかけてくる。「怒りや荒々しい感情以外は見せるな」「弱点や恐怖を見抜かれるな」「いかなる助けも求めるな」「泣くな」「セックスを断ったり、1人のパートナーに誠実でいるな」。そうしなければ、男らしさが失われてしまうと言うのだ。説明のしようも無いナンセンスである。

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

10 男の子の育て方…(NI p20の翻訳)
あなたの子育ては大丈夫ですか?

11 若者に見る男らしさの変化(NI p21-22の要約)
米国と英国の若者たちは、もう恐れることなく愛情を表現できる。マーク・マコーマックとエリック・アンダーソンの報告。

12 日本での動き
抑圧や暴力の加害者として語られることの多い男性だが、問題の根はどこにあるのか。問題を防ぐために、若者対象や加害者の被害者性に着目した活動も行われている。
●将来の問題の芽を摘むデートDV防止教育(アウェア
●男の生きにくさを打ち明ける電話(『男』悩みのホットライン

13 アクション! ─ 何かする・もっと知る
・日本の団体と参考ウェブサイト、本、資料などの情報。

14 ニュース&オルタナティブ
・世界母乳育児週間(8月1日〜7日)(NI p9からの翻訳)
「水を加えないで!」母乳だけの育児を説明して回るビルマのボランティア。
・パレスチナの自由を求めるシングルがリリース(7月3日)(NI p7からの翻訳)
ヒットチャートに送り込んでイスラエルによる占領を終結させる強いメッセージに。
・1961年 ベルリンの壁建設(8月13日)(NI p10からの翻訳)
ベルリンの壁は崩壊したが、世界にはいまだに恥辱の壁がそびえ立っている場所がある。

16 編集後記、次号のお知らせ、ほか


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